ホテルの閑散期は、単に予約が減る季節ではありません。稼働率が落ちて売上が下がる一方で、人件費・光熱費・家賃などの固定費は急に減らないため、利益が一気に削られます。そこで焦ってOTA露出を増やしたり、競合に合わせて値下げしたりすると、短期的には予約が戻っても利益が残らず、翌年以降も値下げが当たり前になってしまうことがあります。

本記事では、閑散期を「値下げで耐える時期」ではなく「需要を作って勝つ時期」として捉え、稼働率を上げる施策、客単価を守る施策、運営コストを最適化する施策を、実務で使える形に整理します。

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閑散期が苦しくなる構造を押さえる

閑散期は、空室が増えるほど1予約あたりの獲得コスト(広告費・OTA手数料)の比率が上がりやすく、同じ出費でもCPAが悪化します。さらに清掃・フロントの最低人員はゼロにできず、寒暖差のある時期は空調・給湯の影響で光熱費が高止まりしがちです。

ここに値下げを重ねると、定価で予約する層が安いプランに流れたり、予約が前倒し/後ろ倒しされて翌月の需要を食ったりして、回復が遅れます。

閑散期が苦しくなる主な要因

  • 固定費の比率上昇(人件費・家賃・光熱費が売上に対して重くなる)
  • 獲得単価の悪化(同じ広告費でも予約数が減り、CPAが上昇)
  • 値下げの悪循環(価格競争に巻き込まれ、翌年以降も値下げが常態化)
  • OTA手数料の重み(売上が減る中で手数料率は変わらず、利益を圧迫)

まずは自施設の「閑散期」を定義する

一般論として1〜2月や梅雨が閑散期と言われますが、実務では施設ごとにズレます。過去12〜24ヶ月の稼働率を並べ、平均を下回る月や連続して落ちる週、曜日で落ちるパターンを可視化して、対策対象を明確にします。

稼働率だけ追うと値下げに寄るため、ADR(Average Daily Rate:平均客室単価)とRevPAR(Revenue Per Available Room:客室あたり売上)もセットで見ます。

閑散期の定義に使う3つの指標

指標計算式見るべきポイント
稼働率販売客室数 ÷ 販売可能客室数平均を下回る月・週・曜日を特定
ADR客室売上 ÷ 販売客室数値下げで稼働を上げても下がっていないか
RevPAR客室売上 ÷ 販売可能客室数稼働とADRの総合評価。利益に直結

データ分析のポイント

過去2年分のデータを月別・週別・曜日別に整理し、稼働率が平均を10%以上下回る期間を「閑散期」として定義しましょう。この時、ADRとRevPARも同時に確認し、値下げで稼働を上げても利益が残らない構造になっていないかチェックします。


閑散期対策の優先順位(どこから着手するか)

領域狙い代表施策注意点
商品設計来る理由を作る平日特典/連泊特典/体験原価より運用負荷を見る
ターゲット転換閑散期に動く層へ売るワーケーション/シニア/法人訴求を変えないと刺さらない
配信/露出需要を取りこぼさないOTA/広告/メタサーチ露出増=利益悪化に注意
コスト最適化落ちる分を守る需要予測シフト/光熱費運用削りすぎると品質が落ちる

対策は「商品設計(価値追加)」→「ターゲット転換」→「配信/露出」→「コスト最適化」の順で検討します。値下げは最後の手段です。


来る理由を作る:値下げより「価値追加」

閑散期に効くのは、安さそのものより「今行く意味」です。典型的には、以下の3つの価値に分けて設計すると、値下げに頼らずに訴求できます。

3つの価値追加アプローチ

  1. 時間価値:レイトチェックアウト、アーリーチェックイン、滞在時間の延長
  2. 体験価値:地域体験、館内アクティビティ、特別なおもてなし
  3. 金銭価値:館内利用券、朝食アップグレード、次回割引クーポン

運用負荷の低い特典から優先する

稼働が低い日なら、レイトチェックアウトやラウンジ利用などは追加コストが小さく、満足度だけを上げやすい場合があります。逆に、運用が重い特典(複雑な体験プログラムなど)を入れると現場が崩れるので、オペレーション負荷が低いものから優先します。

具体的な価値追加プランの例

  • 平日限定レイトアウトプラン:通常11時→14時まで滞在可能(追加コストほぼゼロ)
  • ワーケーション応援プラン:Wi-Fi強化、作業スペース提供、コーヒー飲み放題
  • 連泊特典プラン:2泊目以降20%オフ + 館内利用券3,000円分
  • 地域体験セットプラン:地元観光施設とのコラボ、体験チケット付き

OTAマーケティングと組み合わせた集客戦略については、以下の記事で詳しく解説しています。

ターゲットを変える:閑散期に動く層に合わせる

閑散期は繁忙期と同じ売り方では反応が落ちます。閑散期に動きやすい顧客層に合わせて、訴求を変えることが重要です。

閑散期に動く主な顧客層と訴求ポイント

顧客層閑散期に動く理由刺さる訴求
ワーケーション層混雑を避けて集中したいWi-Fi速度、作業環境、長期割引
シニア層繁忙期の混雑を避けたい静けさ、移動負担の少なさ、食事の質
法人・研修需要閑散期の方が予約しやすい会議室、プロジェクター、研修プラン
記念日需要誕生日・記念日は時期を選ばない特別なおもてなし、記念撮影、サプライズ

大切なのは「誰でも歓迎」ではなく、ターゲットに合わせて訴求を変えることです。法人需要を狙う場合は、実施の流れ、料金の目安、よくある質問を1枚の資料にまとめると、営業の負担が下がり成約率が上がりやすくなります。

法人営業の資料例

  • 研修プランの流れ(1日目:チェックイン→会議→懇親会、2日目:研修→チェックアウト)
  • 料金目安(10名:○○円、20名:○○円)
  • よくある質問(キャンセル料、支払い方法、設備レンタル費)

露出を確保しつつ利益を守る:OTA/広告の使い方

閑散期にOTAを使う価値はありますが、依存すると利益が削られます。役割分担としては、OTAは新規接点、直予約は利益の受け皿です。

OTAと直予約の役割分担

  • OTA:新規顧客の獲得、認知拡大、初回予約のハードルを下げる
  • 直予約:リピーター獲得、手数料削減、顧客データの蓄積

OTAから入ったゲストに「次回は公式で予約する理由」を用意し、会員特典や公式限定の付加価値で移行を促します。

直予約への移行を促す施策例

  • 公式サイト限定:次回使える10%オフクーポンをチェックアウト時に配布
  • 会員制度:ポイント還元、会員限定プラン、優先予約
  • ベストレート保証:「公式サイトが最安値」を明確に打ち出す
  • SNSフォロー特典:Instagram/LINEフォローで特典提供
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広告運用の考え方

広告は増やすより、計測と改善ができる状態を作るのが先です。指名と一般を分け、CPAと予約単価が見える状態にすると、ムダを削って必要な投資に寄せられます。

  • 指名広告:施設名での検索に対応(競合に流れるのを防ぐ)
  • 一般広告:「エリア名 ホテル」などの一般キーワード(新規獲得)
  • リターゲティング広告:一度サイトを訪れた人に再度アプローチ

広告運用とマーケティング戦略の詳細については、以下の記事もご参照ください。

落ちる分を守る:コスト最適化の考え方

閑散期は、シフトを需要予測に基づいてルール化し「余る日」を減らすことで、利益が残りやすくなります。同時に、光熱費の運用を見直すと年間で効いてきます。

コスト最適化の3つの柱

1. シフト管理の最適化

  • 需要予測に基づくシフト設計:過去データから稼働率を予測し、必要人数を事前に決定
  • マルチスキル化:フロント・清掃・レストランなど複数業務をこなせる人材育成
  • 繁閑の差を吸収する仕組み:パート・アルバイトの活用、業務委託の併用

人件費の適正化については、以下の記事で詳しく解説しています。

2. 光熱費の運用改善

快適性を落とす節電ではなく、ムダが出やすいポイントを短いルールにして定着させます。

  • 空室時の運用:未販売の客室は空調・照明を最小限に
  • 共用部の点灯ルール:時間帯別の照明設定、人感センサーの活用
  • 設備の効率化:LED化、高効率空調への更新

宿泊施設の省エネ対策と経費削減については、以下の記事で詳しく解説しています。

3. 在庫・仕入れの見直し

  • 需要に応じた仕入れ:閑散期は食材・アメニティの在庫を最小限に
  • 賞味期限管理:ロスを減らす発注サイクルの見直し
  • 共同購入:近隣施設との連携で仕入れコスト削減

最終チェックリスト(施策の実行前に確認)

閑散期対策を実行する前に、以下のチェックリストで準備状況を確認しましょう。

  • 閑散期を稼働率/ADR/RevPARで定義した
  • 値下げより「価値追加」のプランを優先した
  • ターゲットごとに訴求を変えた(ワーケーション/シニア/法人など)
  • OTAは新規獲得、直予約は利益の受け皿として役割を固定した
  • 直予約への移行施策を設計した(会員特典、公式限定プランなど)
  • 広告の計測体制を整えた(指名/一般、CPA/予約単価の可視化)
  • シフト管理を需要予測に基づいてルール化した
  • 光熱費の運用ルールを定めた(空室運用、共用部の点灯ルール)
  • 在庫・仕入れを閑散期仕様に調整した

まとめ

閑散期は値下げで耐えるのではなく、来る理由を作り、売り先を変え、露出と利益のバランスを取りながら、コスト構造を整えることで勝てます。

閑散期対策の4つの柱

  1. 商品設計(価値追加):時間価値・体験価値・金銭価値で「今行く意味」を作る
  2. ターゲット転換:ワーケーション・シニア・法人など閑散期に動く層に訴求を変える
  3. 露出と利益の両立:OTAは新規獲得、直予約は利益の受け皿として使い分ける
  4. コスト最適化:シフト・光熱費・在庫を需要予測に基づいて調整する

これらの施策を組み合わせることで、値下げに頼らず、利益を守りながら閑散期の稼働率を向上させることが可能です。

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