高利回りで知られるグランピング事業。
開業される方もいらっしゃると思いますが、その際に気になるのは建設費や開業費といった初期費用でしょう。

結論からいうと、グランピングの開業に必要な初期費用は「最低4,000万円」です!
規模にもよるので、1億円以上を投資する施設も珍しくありません。

グランピングの開業に必要な初期費用の使い道は、主に以下の通り。

  • 土地の取得費用
  • 宿泊棟の購入費用
  • 建築費用
  • インフラ整備費用
  • 設備や備品の購入費用

この記事では、これからグランピング事業を始める方に向け、開業に必要な初期費用をプロが紹介します!

グランピングの開業に必要な初期費用とは?

冒頭でお伝えした通り、グランピング事業の開業費用は最低4,000万円です。

正直な話、4,000万円以下でグランピング施設を開業することはできます。
ただ、2023年以降も開業する施設は増えてきており、他社と差別化を図るために最低4,000万円は投資して、一定のクオリティを保つことが運営後の利益率を最大化するカギとなるため、最低4,000万円とお伝えしています!

開業資金に4,000万円は、一見すると高額な投資に思えることでしょう。
しかし、事前にしっかりと戦略を練ることで「どのエリア・どの施設」でも一定の売上を出すことは可能です。

参考までに、弊社が運営するグランピング施設における投資規模の平均は約2億円。
そして、年間売上は約1億円であり、表面利回りは50%という結果が中央値になっています。

固定費や変動費といったランニングコストが掛かるので、実質的な利回りは約25%。
ホテルや民泊と比較すると圧倒的に高い利回りで、グランピング事業は投資する価値があると分かることでしょう。

参考:グランピング稼働率は平均50%!自社施設の事例を紹介

土地の購入に必要な初期費用

グランピング事業を始めるには、魅力的な土地を用意しなくてはいけません。

土地の取得費用は、当然ながら地域や大きさにより異なります。
また、景色やアクセスの良さなど、土地の特徴に応じて価格は変動します。

そのため、グランピングを開業するときは、宿泊棟数やサービスを考慮しながら、土地の取得費用を計画に組み込むことが重要です!

具体的には、5棟のグランピング施設を建設する場合、約2,000㎡の土地は購入しておく必要があります。

グランピングの土地費用における参考値

あくまでも参考値の相場感をお伝えすると、自然が豊かな地方では1,000㎡あたり数十万円から数百万円で購入できることでしょう。
ただし、人気のある観光地や景勝地では高い場合があります。

最近だと、土地の値段は高騰している傾向です。
人気のある河口湖などのエリアでは、700坪で2,500万円の資金が必要な場所もあります。

開業場所の具体的な料金を知る方法

土地の具体的な金額を知るには、地元の不動産業者や不動産情報サイトで、市場価格や取引価格を調査するのがおすすめ。

また、地域の土地開発や観光振興に関連する機関や、地方自治体の担当部署に問い合わせることも有益です。

土地のインフラ整備に必要な初期費用

グランピング事業を開業する際、インフラ整備の初期費用は考えておかなければいけません。

開業に適する土地は、その多くが地方にあります。
地方だと、ほとんどの土地はインフラ整備が必要になることでしょう。

グランピングは、どちらかといえば自然が豊かな土地と相性が良いです。
その際、土地を上手に選ばないと、浄化槽の設置費用、それから電気設備や土地造成の工事費用が掛かります。

給排水の工事費用でも500万円~1,000万円になるケースもあるので、インフラ整備は多額の費用が掛かると思っておくべきでしょう。

そのため、開業費用を押さえたければ、土地を見極めてインフラ整備にかかる費用を抑えることが重要です。

施設の建設にかかる初期費用

グランピングは「グラマラス」と「キャンプ」を組み合わせた造語。
「豪華」という意味の言葉が使われているだけあって、快適で魅力的な宿泊環境を提供する必要があります。

施設の種類と数は、開業費用に多額の影響を与えます。
例えば「設計・建設・設備導入・内装」などが、建設費用に含まれます。

グランピングで人気なドームテントの建設費用

ドームテントの大きさは、直径6m~8mが一般的です。

仮に6mのドームテントとなると、1棟の購入費用は約100万円。
購入だけでなく建設や内装の費用も加味すると、合計800万円~1,000万円は掛かることでしょう。

子供や女性が利用しやすいヴィラやコテージの建設費用

家を建てるに近い「ヴィラ」や「コテージ」の場合、建設費用はドームテントより跳ね上がります。

建築物の「サイズ・設計・内装」によるので振れ幅は大きいですが、1,500万円~4,000万円は必要になることでしょう。

みんなが使う共用施設の建設費用

客室の他に、宿泊者の全員が使う共用施設を用意するグランピング場もあることでしょう。

  • ロビー
  • ダイニングエリア
  • シャワー
  • トイレ

これらの建築には、150万円~450万円の費用が一般的です。

水回りなど各客室にある方が良いと思うユーザーは珍しくないので、集客を考えつつ共有にするか判断されるのが良いでしょう。

宿泊棟の購入に必要な初期費用

グランピング事業を開業する際、どのようなタイプの宿泊棟を建設するか考えなくてはいけません。

ひと口にグランピングといっても、客室の種類は様々。
例えば、以下のようなタイプが挙げられ、種類によって初期費用が大きく異なります。

  • テント
  • キャビン
  • キャンピングカー
  • ドームテント

様々なタイプがあって、どれを選ぶか迷うことでしょう。
そんなときは、自社の提供できる体験やコンセプト、それから狙っていくターゲットに合わせて選定されると、開業後の集客が楽になります!

ドームテントの購入費用

近年のグランピング施設では、最も導入されている客室がドームテントです。

ドームテントの購入費用は、海外製と国内製と大きく変わります。
費用を抑えるべく安さを求めているなら、海外製の方がおすすめです。

海外製のドームテントは、労働力や原材料のコストが低く生産コストを抑えられるため、コスパが良いと言われています。
ただ、日本の建築確認基準に合わせて作られていないので、最近では申請が通らないドームテントが増えているのでご注意ください。

一方、日本製のドームテントは250万円~350万円ほど。
日本の気候に合わせて設計されており、とても頑丈で高性能なものが多いです!

トレーラーハウスの購入費用

トレーラーハウスとは、車輪が付いた居住用のモバイルユニット。
「キャラバン」や「キャンピングトレーラー」と呼ばれ、海外では愛されている部屋です!

トレーラーハウスの購入費用は、500万円~1,000万円ほど。
高額ですが、シャワーやトイレなどが併設されているといった点や、天候にも左右されにくいというメリットがあります!

関連:グランピングにおける失敗しない宿泊棟選びとは?

グランピングの設備や備品の初期費用

グランピングの開業では、細かな部分の初期費用も発生します。

受付・清掃・料理など担当するスタッフの人件費

グランピング事業にはスタッフが必須なので「人件費」が掛かります。
例えば、ドームテントが10棟の施設なら年間3,000万円ほど必要になることでしょう。

ただ、昨今のグランピング事業ではデジタルマーケティングが進んでおり、導入することで「省人化」や「無人化」の実現が可能です!
初期費用は掛かってしまうものの、年間で数百万円~数千万円のコストダウンを図ることができます。

関連:グランピングやホテルの無人運営のメリットとデメリットについて解説

どうしてもスタッフを雇わなければならないなら、外国人労働者を雇うのもおすすめ。
文化や言語のリスクがあるものの、初期費用とランニングコストを抑えられるので、検討されても良いでしょう。

関連:ホテルの人手不足を支える外国人スタッフ!重要性と雇用の実践ガイド

ホームページの作成と運営の費用

インターネット上で宿泊業界の仲介を行ってくれる、いわゆるOTAサイト。
こちらに掲載をお願いする際、写真の撮影費用やホームページの作成費用が発生します。

一般的な費用の相場は、以下の通り。

ホームページ作成費用50,000円~100,000円
写真の撮影費用30,000円~40,000円

視覚情報が予約に繋がることは、珍しくありません。
そのため、ホームページや写真撮影の費用はケチらず、投資されることをおすすめします。

関連:ホテルは『Webマーケティング』で差をつける!集客に繋げる効果的戦略

開業の資格や許可証の取得費用

グランピング施設を運営するには、資格や許可証が必要です。
例えば、以下は必須になるので、開業するなら取得しなければなりません。

  • 旅館業法
  • 簡易宿所営業

多少ですが、各自治体によって料金が異なります。
そのため、土地を選ぶ際に確認しておくと良いでしょう。

関連:グランピング開業に欠かせない旅館業法とは?

システムなどの導入費用

お客さまにグランピングを安全に楽しんでもらうには、以下を始め、様々な設備が必要です。

  • 監視カメラ
  • Wi-Fi
  • ホテル管理システム(PMS)

規模にもよりますが、これら全てを導入すると約70万円の初期費用が発生。
また、ランニングコストも掛かるため、何を導入するか事前に決めるとともに、どれくらいの継続費用が発生するか確認しておきましょう。

開業から集客までトータルでサポート!

グランピング事業の開業には「最低4,000万円」が掛かります。
ただ、あくまでも初期費用なので、ランニングコストも忘れてはいけません。

利回りが良いとはいえ、初期費用の捻出だけでなく、その後の集客や運営についても多くの不安があるのではないでしょうか。

グランピング業界は特に競争が激化しており、集客の難しさや運営の煩雑さが増すと予測されています。
そんな将来の不安を解消し、理想的なグランピング運営を実現するためには、適切なサポートが不可欠です。

「Dot Homes」では、グランピング施設の開業から、その後の集客や運営の支援まで、トータルでサポートします!

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